人と森林の休養を通じた心理的関係

 日記の表題は「森林風致」に一応の定義として示すものであるが、戦後の「森林風致の研究の展開」なのか、森林における風致施業の展開、その前提となる休養の場所の展開なのか問題となる。戦前の過程は谷本によって/「森林美学」から「風致施業」への展開/となっている。とすれば、「戦後における風致施業の展開」でよいといえる。一応、これにしておこう。
 さて、要旨であるが、展開の内容は風致施業の場所(対象)と研究者、研究となるだろう。次にそうした展開の過程を成立させた要因が何かであるが、人の問題からは、社会的需要である休養とその場所の変化であり、場所としての森林の問題からは、開発による森林破壊それに対する保護と保全、森林回復と林業経営の成立、森林の休養機能の発揮、施業方法を考える必要がある。人と自然に相互に影響を与える要因は、社会的・経済的要因であり、経済政策と国土計画を両輪とする時代変化であろう。風致施業を軸として、これらの諸要因を様々な空間スケールで関連してとらえ、時代的な変化を関連する要因の動態として明らかにしていくことが、眼目となる。では、その目的は何であろうか?研究の蓄積を総括し、今後の研究課題を位置づける。ことではあるが、現在の風致施業の研究課題は何かとなる。どうだろう、共著者に相談しなくては、