2016-01-01から1年間の記事一覧

写実と想像

写実の風景は、真実さが感じられなくなる、想像の風景もまた同様である。写実は一瞬の状態であり、想像は過去の記憶であり、過去の記憶は時間によって状態や注目点が変化し、それら時間の集積である。

原始の森と進化の森

生物の進化と植物社会としての森林のイメージが明らかに示されるようになったと考えてよいのだろうか。コケから樹木までの陸上の緑を保ち、酸素を供給する植物によって地上へと生物の進出が可能とななったという。アマゾンの森がメーラーの恒続林思想を構成…

森林への関心

森林に関係して生活する人、森林に関心を持つことは。当然のことであり、散歩などに森林を利用する人も同様である。そうでもない人が教養として森林に関心を持つことは、実際の森林に関心を持つことは薄くなる。これ以外の森林に関係なく暮らす人が、森林に…

森林の過去と未来

人間の日常生活は昨日、今日、明日と1日と1年で繰り返される変化をしながら、誕生から死ぬまで成長と老化の一生をこうした個々の生活を包含した社会の中で過ごしている。森林の個々の生物は森林社会の中で生活している点で、人間の生活に類して、それぞれ…

自然の小さな庭

日本庭を見るに、小さな一角を自然の一角で活かされている。多様な自然は様々な場所の眺めを含んでいる。小さな場所にも小さな植物、大きな植物が混在して、何気ない調和が保たれている。こうした極小の場所がまとまり、もう少し大きな広がりで、大小の植物…

森林美学の理解の相違

ザーリッシュによって書かれた森林美学が、どのように理解されたかは、新島善直、本郷高徳、田村剛、今田敬一、岡崎文彬の著書によって相違している。 ザーリッシュに触発されて、「森林美学」「社寺の林苑」「森林風景計画」「森林美学の歴史と批判」「森林…

ウダイカンバ

ウダイカンバはカンバ類の中で巨木となる木である。山からの苗木を借地の一角に植栽したところ、2、3年で4mにもなった。どうしたものであろうか?家主は屋根に被さるのは困ると言う。いずれ、切らねば成らぬ運命である。葉はさわやか、夏の日陰には絶好、…

初代校長、市川圭一「山に教育あり」から見て

「森林風致計画学の意義」と市川初代校長の著書の参照はじめに 林業大学校の初代校長、市川圭一氏は林大の目指す教育の理想を著書「山に教育あり」で述べている。広い社会的な視野を持つ森林官、林業技術者が育つことを期待しているようである。校長みずから…

森林風致計画学の意義

はじめに さる林業大学校より、森林風致計画の講義を廃止、縮小したいが、どうかという意見を求められた。林業機械の講義を拡大したいためという。戦後林政が林業開発による森林資源の枯渇と環境保全との間で大きく揺れ動いてきた歴史が無視されている。資源…