2009-04-01から1ヶ月間の記事一覧

森林風致計画研究所の目指すもの

はじめに 森林風致研究所も1年半を経過し、第三回総会の時期を迎えている。総会の期日の調整に会員の強い意見があった。研究所の目指すものの提示である。大学の研究室を社会に移して展開できないかが、研究所の端緒であったが、社会の要請を受けた研究や活…

森林の存在効果

はじめに 森林が存在するとしないでは環境条件に大きな相違が出て来る事は、古くより意識され、森林保護、植林、保安林制度の理由となっている。森林の存在効果は漠然とした表現であるが、存在しないことによる大きな弊害は顕著であった。災害、気候変化、水…

風景の模型(4)

はじめに 森ノ口様、しばらく、旅行に出ていたので御返事が遅れてもうしわけありません。雲水ではありませんが、親類への挨拶回りで、九州にまで行ってまいりました。18日にはじめにを書き始めたのですが、続かずに再出発です。模型論を、空間に展開したいと…

ドイツ林業の時代的背景(3)森林の変化

はじめに 黒田による林学展開の背景では、1550~1790黎明期、1790~1820ドイツ林学の確立期、1830~1850官房学としての展開、1850―1870森林経営学としての林学、1870―1890反省期、1890―1920自然科学の総合としての林学、1920-恒続林思想と時代区分している。こ…

ドイツ林業の時代的背景(2)時代区分

はじめに ドイツ林業の時代的背景として、その変化によって時代区分を行いたい。若尾・井上編:近代ドイツの歴史 によるものであるが、近世から近代への移行過程は、社会的、政治的な革命を伴う変動であり、激動といってもよい。時代区分は、この変動の変換…

ドイツ林業の時代的背景(1)ユンカーの林業経営

はじめに 林学の歴史の専門ではないので、わずかな知識しか持たないで、論じることになるのだが、森林美学とその著者であるヴォン・ザリッシュの背景となる林学の状況を考えてみた。 ドイツ林業は林学の発展と一体である。林学が林業を発展させ、林業が林学…

北九州若松の魚屋

はじめに 母の里は北九州若松の魚屋である。その母も亡くなったが、伯母とその子供夫婦と孫の3代が魚屋を続けている。母の両親の代に魚屋は始まっているので、4代の世代に持続している。大正時代の創業以来の店の様子は、少しも変わらず、母が実家に帰る折…

雲水

はじめに 姉夫婦と九州に旅立とうと電車に乗り、足の悪い兄に姉が客に座席を詰めるように頼もうとしたとき、ドアのそばのお坊さんが振り返って、乗客に席を詰めるように声をかけてくれた。2人の乗客がそれに応じて立ち上がり、兄と姉の席を空けてくれた。 …

風景の模型(3)

はじめに 盛口さんから次のメールをいただきました。 例の激突事件以後、まわりの風景を、少し焦点をボカシて見る、変な快感を感じるようになりました。これは、世の中から少し距離をおける、緊張緩和手段でした。またそれは、ボケた風景そのものを、そのま…

風景の模型(2)

はじめに 盛口さんから次のような御返事をいただいた。かいつまんで、私にとっての「模型のはじまり」について小学4年生の頃、授業間の休み時間に、教室から校庭へ飛び出そうとした時、大柄の上級生と激突し、跳ね飛ばされ、その時、まわりの風景がボーと見…

風景の模型(1)

はじめに ブログを読んでいただいているとのことありがとうございます。多くが尻切れトンボでもうしわけありません。また、記憶にあることをよりどころに書いているので、実証的でもありません。盛口さんの模型の緻密さとは格段の相違があります。それでも書…