2010-06-01から1ヶ月間の記事一覧

信州の川端ヤナギ

はじめに 川端柳といえば枝垂れ柳に決まっている。江戸や堺の堀端には枝垂れ柳が植えられ、川柳を楽しむ人がいたのであろうか。しかし、信州の川端柳は枝垂れてはいない。川原に自然に生えてくる柳である。松本の街中に女鳥羽川が流れているが、その川中の堆…

森林風致のための中庭デザイン

はじめに 森林風致計画研究所の総会があり、会員が集まり、幾人かが事務所に泊まった。事務所のあるマンションの中庭の再整備の案が検討中であるので、2人の会員の造園と土壌生物の専門家に見てもらった。 中庭は3階の建物に3方を囲まれ、日差しが僅かし…

森林療法の専門性

はじめに 森林技術NO.819(2010.6)の論壇に、U氏が「森林療法とは何か」の表題で論説している。森林療法の対象は健常者 罹病者 障害者であり、その目的はリハビリテーション、風致作用の享受、心理的な癒し 作業療法 環境形成であり、その森林の場所、時間…

木材生産の手作業と機械の力

はじめに 製材工場を見て改めて機械の力を再認識した。北斎の富岳百景の一画面に大木の丸太を鋸でひいている職人の姿が描かれている。どれほどの時間がかかるのかと感心する。木を切り倒すには斧と鋸であったのはごく近年まで古代からの技術であり、石器の原…

ノイバラの香り

はじめに バラが沢山売り出されて、多くの人が自分の庭を飾るために満足げに買っていく。様々な種類、大小の栽培されたバラはあまりにも多くの種類があり、価格も様々である。イギリスの由緒正しいバラから、ただ、華やかなバラまであるので、高価なものはそ…

村落共同体と入会地・コモンズ

はじめに コモンズという言葉が流行した時期があるが、今はほとんど言われることがない。ウィッキペディアではコモンズは入会または入会地を指している。グレアム・マーフィ:「ナショナル・トラストの誕生」では、ナショナル・トラストを発足させた3人の内…

民俗学からの山村風景

はじめに 民俗学の祖として柳田國男が上げられる、その後の民俗学の継承者には宮本常一が著名である。伊那谷の民俗学では向山雅重で、一度お会いしたことがある。野本寛一「生態と民俗」を読んでいるところである。民俗学は民間の伝承や生活習慣とくに言語の…