2011-04-01から1ヶ月間の記事一覧

森林資源に依存する生活

はじめに 森林に依存した生活は、縄文時代の狩猟採取の時代に見出されると考えられる。明治以前のアイヌの人々の生活から縄文時代の生活を想像できるかもしれない。農耕が開始されても、以前の自然依存の生活が継承されていたであろう。支配階級の成立と物資…

複雑な森林と単純な森林

はじめに 森林が多様であり、構造が複雑なことは、自明なことのようだが、実際に複雑な森林もあれば単純な森林もある。複雑な森林でも雑然として感じられる森林があり、藪の雑然さが嫌われるために、林床が刈り払われ、単調となった森林も見かけられる。人工…

山地と海岸の交流

はじめに 災害の跡の姿に、亡くなった方々、被害を受けた方々に言葉にならない悲しみを感じる。自然の災害の猛威に、自然がどれだけ人々を守ってくれているのか、の信頼が揺らいでしまう。自然の恵みと災害の被害は裏腹の関係にあったのだろうか、人間は自然…

災害と日本風景論

はじめに 今回の大災害は、地震と津波によるものであり、建物の倒壊と火災、津波の逆流に押し流されて史上に残るものとなった。火山の噴火、台風と日本は自然災害の多い国である。山地、海岸や河岸、低地、火山の裾野と様々な危険な場所がある。人々の生活域…

これからの森林美学

はじめに 大災害の悲惨さとともに、原子力発電所の事故は、これまでの日常生活を一変させた。災害当初は、被災地とは異なる何か変わらぬ日常生活に違和感を感じていたが、災害の状況が知られるにつれて、現実感を増してきている。原子力発電所の事故はこれま…

原子力発電とリニア中央新幹線

はじめに 3月27日に名古屋で「リニア中央新幹線は必要か(シンポジウム)」が開かれ、大鹿村の南アルプスの自然を守る会の事務局が出席した。そして、次のようなメールがあった。「このメールは今回の福島原発事故に対して私達、リニア計画と浜岡原発中止を…

都市住民の流亡

はじめに 経済の停滞とともに、多くの企業が倒産し、人々の職場が喪失していく。都市空間を構成する商店と商店街は、消費者の消費によって成立しているが、消費の縮小、都市に出かける人の減少によって商店街の衰退が進行している。都市空間の拡散は、華やか…

放置林育成への復興需要の影響

はじめに 放置林に対する施業は、長野県において「民有林で実施された間伐のうち約8割がが切り捨てで、間伐利用の活用は進んでいない」との新聞記事を見て、何とも残念なことである。今後、東日本大震災の復興が進行していくことになっており、木材需要も増…

塩尻下西条緑の会とウラジロモミの樹叢

はじめに 塩尻市下西条の緑の会では、毎年、数回の裏山の手入れを行っている。今年最初の作業の呼びかけに、出て行った。行って見なければ、どんな作業があるかわからない。セツブンソウ、福寿草が咲いていることも楽しみである。でかけると、20数人の人々が…