2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

風景とイメージ

はじめに 個人のある場所のイメージは、どのように得られるのであろうか?その場所の風景はその場所に到達するまでの経験とその心理的変化によって左右され、また、過去の様々なイメージの連想によって成立する。また、それだけで風景が認識されるわけではな…

樹木空間の場所性

はじめに 環境は人間であれ他の生物であれ、主体を中心にした外界の周囲であり、中心からの位置が場所である。主体自身が外界に向かった広がりを持ち、環境としての周囲に交流を持つが、その交流の範囲が場所の広がりとなる。交流の範囲がその主体の活動空間…

松本の都市周辺林の概観

はじめに 松本に住んで、市街周辺の森林を目に留めてきた。市街は東西南北に森林が見られるが、西と南は平野部に開口している。それぞれの場所に合った様々な森林が見られる。河畔にはニセアカシア林、山地にはアカマツ林が多いようである。アカマツ林にコン…

森林・公園・庭園

はじめに 森林美学において、ザーリッシュは森林と公園、森林と公園が共存させるべきではないと述べている。なぜなのだろうか。日本庭園は自然を学び、自然に従って作ることが原則である。しかし、日本庭園は自然そのものではなく、自然のエッセンスである、…

総合の眺めとしての風景

はじめに 「風景は環境の総合した眺めである」とある哲学者が述べている。環境は様々な要素あるいは要因によって成立している。しかし、風景の知覚は、外界を一瞬の内に視野の内に映し出す。私はこの風景の意味を「風景概念の構造」として明らかにしようとし…