2010-11-01から1ヶ月間の記事一覧

森に埋もれた庭園

はじめに 庭は廃園となれば雑草が繁り、草木の成長の中に埋没する。庭を維持してきた人が、庭を維持する意欲を失って、放置すれば、たった、1年間放置しただけで、廃園の影が忍び寄る。高齢化社会の中で、庭が楽しまれるとともに、また、廃園も増加し、やが…

森林の更新

はじめに 人工林の皆伐作業による森林更新は植林である。天然林における森林更新はギャップの発生による天然更新である。林冠にギャップが生じることによって、下層の樹木の成長が促進され、やがて、林冠が閉鎖する。南アルプス亜高山帯針葉樹林のギャップを…

シラカンバ林のイメージ

はじめに シラカンバは市街周囲の山地には見られない。美ヶ原の山腹や霧が峰に行けば、見られる。北海道に住んで、未だ早春のの手稲山に上った時、一面ののシラカンバ林に被われ、その幹の周囲の雪が窪んでいて、とても珍しかったのを覚えている。しかし、ロ…

生駒山地 スカイラインの眺望

はじめに 生駒霊園に父母の墓があり、姉夫婦、甥夫婦とともに墓にお参りした後、時間が少しあったので、信貴生駒スカイラインを往復することになった。40数年前に生駒山地の緑化の調査を行っていた頃から始めての通過である。 信貴生駒スカイラインは、日本…

自然環境再生の緑化技術

はじめに 山寺先生より「自然環境再生の緑化技術」を送っていただいた。4章で構成され、まだ、1章を読み終えたばかりだが、電車の中で一気に読んだ。地球環境における砂漠化を緑化によって防ごうと努力されている先生の意気込みに押されたせいであろう。 地…

アカマツ美林の衰退

はじめに 十年前に見たアカマツの美林が、現在、哀れな姿となり、枯れ上がった樹冠がまばらとなり、幹は日焼けして白っぽくなっている。松枯れ病対策のため、切られた木があちこちに見られる。(アルプス公園)一方、曲がりくねった低いアカマツで荒れた山が…

緑の会の15年の活動の成果

はじめに 公民館の文化祭に緑の会15周年の活動が展示されるという連絡をいただき、出かけ、緑の会の人々とお会いした。発足して4年目くらいから、私も緑の会活動に参加してきたので、15年の活動の歴史の一端にある。私は作業も行ったが、活動の計画は地元の…

森に入る人々

はじめに 森に入る人々は森を受け入れた人といえるのではないだろうか。その森はどんな森なのか。そしてどんな人なのか。いや、どんな人かには関係なく。森を受け入れた人にちがいない。森自体が、受け入れる人の共通点、共同の意識を生み出しているといえる…

森林の開発と保全の戦後の過程

はじめに 森林資源を、森林面積と森林蓄積によって見積もるとすれば、その増減は、開発による森林面積の減少、土地利用の衰退による森林化での森林面積の増加、林地の放置と育成による森林成長と森林蓄積の増加から考えられるであろう。開発による森林破壊は…

散歩のシークエンス・場面構成

はじめに 散歩するにつれて、眺めは変化する。シークエンスは歩く場所によって区切られ、場面の転換が起こる。30分の散歩のシークエンスでどれだけの場面転換が生じたのか、数えると、15回、新たな場面に遭遇している。平均、2分間の場面である。映画の映像…

森への働きかけ−森林美学体系構築に向けて−

はじめに−森林工学科廃止の意味 K先生から送られた本をこれから、読むに当たって、林業工学による森林美学への展開が主眼とされている。大変楽しみである。しかし、私の所属した大学では、全国唯一の森林工学科があったが、分離した林学と合体して全国初めて…