2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

景気とは

はじめに なんと古き良き卒業生から景気が低迷しているので、自分の仕事ができると作品の写真を送ってきた。安藤広重の風の模型ときた。風雨に逆らって道行人、風雨に押されて駆ける人が橋の上とたもとにいる。風に柳がたなびいている。これは何を意味してい…

景観計画の基盤

はじめに 景観は年々変化している。森林の放置と成長、農地の減少、住宅地の縮小、市街の空洞化などが目に付くことになった。この原因は農業の衰退、人口の高齢化と減少、経済活動の停滞によるものであることは間違いないだろう。 景観計画は、これまで、景…

生活空間のイメージ

はじめに 生活は日々の行動の全体によって構成されており、個々の行動の知覚が生活に統合されて、生活空間の全体像に意識化されるのであろう。意識化された生活空間は視覚的なイメージで部分と全体が統合されている。現代は写真、ビデオなどの記録が、行動空…

生物空間の場所の構造

はじめに 個々の生物にとって生活の場所が構成され生存している。生物は多くの種に分類され、それぞれ特有の形態をもって生活している。多様な種によって生物空間の有機的関係が生み出される。それぞれの生物は生活範囲が相違し、その生活は周期性をもって生…

場所と地霊

はじめに 鈴木博之「東京の地霊」は地霊がラテン語のゲニウス・ロキの訳としてながら、それを東京の各所の場所−土地の歴史に当てはめた。この考えは、田中正大の「東京の公園」によっても受け継がれた。土地の歴史はその場所の条件によってある必然的な運命…

林木の保育と森林の保育

はじめに 「森林保育」は林業上の作業として行われ、四手井先生の著書「森林保育と生態」もある。森林保育は植林、下刈り、つる切り、除伐、間伐などの各種の作業によって構成される林業上の林木育成のための作業である。最終的な林木の収穫を期待して森林保…

剪定ハサミの森林保育

はじめに 山に行くのに剪定ハサミを持っていく。ナタや鎌で藪を切り開くには、ナタは藪を払うには小範囲で、切れなくなった鎌は藪を払えなくなる。より以上に藪を構成する樹木をやたらに切って、残しておきたい木まで切ってしまう。全ての藪を切り開く下刈を…

計画の構造

はじめに 自治体行政に様々な事業と計画が盛り込まれている。その計画の構成は基本構想、基本計画、実施計画で構成されている。個人の行為を一つの事業とすれば、目的を検討する思考と目的を決めて行動の過程を予定として想定する段階、実際に行動する段階に…

都市空間と森林

はじめに 日本の都市は周辺の農村や森林との境界は明確とはいえないことは確かであろう。都市計画区域、市街化区域と市街化調整区域が都市の範囲を示す境界とも言えない。都市は市街で覆われた区域と言ってもよいが、近郊地域では農村部に向かって市街が拡大…

見られる景観・見る景観

はじめに 市町村で景観計画が作られている所が増えている。景観計画は住民の生活環境向上の一部を担うが、それによって来訪者の好感に役立ち、来訪者を増大させることになれば、観光産業の経済効果にも役立つ。景観が景観要素で構成され、景観の範囲に単位か…

森林の利用と風致育成

はじめに ある人に森林を借用して利用したいと申し入れをしている。ただ、利用するだけでは借地の問題である。利用する目的が利益を上げることができなければ、借地料を払うことはできないので、所有者に還元できる利益が何かが問題である。 放置されて荒廃…

日常生活と森林との結合

はじめに 森林に出かけるとその多様で変化する環境は、季節の変化とともに五感を刺激し、様々な興味を呼び覚ます。懐かしい植物や鳥や虫が小さな頃の驚きを再現する。しかし、出かけて戻ってくる場所は日常生活の場である。庭や鉢に森林からもらってきた植物…