2008-08-01から1ヶ月間の記事一覧

1-1 景観研究の意義

造園雑誌1986年の特集に景観研究の系譜が取り上げられている。景観は地理学の問題であるとすれば、造園学で何故、特集に取り上げたか疑問を持った。造園学が何を目指すのかによって、景観研究の意義が考えられるのであろうが、造園学自体の定義が不明確なま…

1-2 日常生活環境の知覚

主体の行動は、動機による目的に基づく計画が意識されている。行動は客観的であるが、動機は主観的である。行動する場所で環境の知覚、認知が不可欠であり、行動の計画にとって場所の客観的イメージが不可欠であるといえる。しかし、日常的な行動は習慣化さ…

1-1 風景と景観

風景における場所と景観の結合 風景を場所からの環境の知覚と理解することができるが、風土を成立させる自然的な要因が、視野の構成要素となって知覚体験されている。土地の広がりと天空が大気を媒介として体感と視覚を結合している。一方、風景を体験してい…

1-2 景観と場所の関係

景観の概念 景観の概念は、地表面の状態として定義され、地理学の用語とされている。地表面の広がり(空間)は地図として示され、地図には自然の要素として水面、地形と植生が分布として示され、人工要素として道路、集落、様々な建造物などが示されている。…

2-5 戦後の森林レクリエーション

はじめに 戦後を生き、時代を体験してきたが、様々な機会に山地や森林を利用体験してきた。森林風致計画に関わり、編著の教科書を著した。これらの過程も時代の動向に結びついており、現代には顧みられなくなっているだろうが、当時の必要性としたことを鑑み…

1-1 眺望の価値

眺望を得るには、山の上から下を見ることによるが、山の上も森林が生育していて、下方の眺望が開けた場所は限られている。平地に面した山地が草原であった時代には、眺望がはるかに見出せたであろう。 市街に面した高台の住宅地は限られた眺望の場所である。…

戸外生活環境の構成

戸外空間の広がりと環境を構成する自然と人工の相対的関係によって、戸外生活環境を分類し、各論を構成してみよう。まず、人為の根源となる生活主体と自然環境要因によって構成された自然空間を対極に置くことを構成の基本とする。生活空間としては居住空間…

戸外生活環境の考察

生活と環境の関係は、建築分野から住居の生活空間として取り上げられており、建築内部の戸内環境を除いて、戸外環境を考察の対象として取り上げる。生活の場の中心が住居であり、生活の主体が環境の中心にある点では、戸内から戸外の広がりは生活の連続した…

森の内の構成

総論となる森の内の構成を提示しないまま、日が過ぎて、各論となる日記は滞っている。果たして日記に総論が必要なのかの疑問もあるだろう。日々の散漫な印象と感想は何を意味するのか、個人の狭い世界の出来事であるとすれば、自分の備忘録であって、公開の…