2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧

森林風致 大雪山の思い出

先日、大学時代の友人2人と松本であった。かって、大雪山(旭岳)に春スキーに2度、出かけたことがあった。山麓の国有林の施設に泊まり、毎朝、スキーを担いで山頂直下の小屋まで行き、そこから滑降してくるのだが、登りに3〜4時間はおおげさかもしれな…

風致と風景 景観評価

環境アセスメントにおいて景観評価はいかに位置づくのであろうか?主要視点からの眺望を害するか否かといった基準は、ゴミ処理場のエントツが周辺の住民への影響には当てはまらない。生活の場の景観に価値をおいて、その価値を減退させないことを基準に考え…

風致と風景 雪景色

降りしきる雪、降り積もる雪、積もった雪は道行く人を遮ぎっている。雪のあまりない地域に生まれて、雪は美しく、また、食べておいしいものであった。しかし、みぞれの雪は冷たく、濡れた靴に足が凍りついた。雪国に暮らして、1年の半分は雪に閉ざされた。…

風致と風景 景観破壊 

国立公園は日本を代表する景観の区域を指定し、保護するとともに、利用するものである。長野県には3箇所に国立公園があるが、県境の山岳地域である。長野県内の国立公園は山岳景観として特徴づけられるといえる。国立公園に準じる国定公園と県立公園も同様…

都市の風致 プラタナスの思い出

プラタナスの思い出は、小学校の校庭にある。教科書も兄姉や近所の人から譲り受けて使った時代に入学に出かけた。まだ、空き地が麦畑だった時代、子供は麦畑に入って怒られていた。校庭が芋畑になっていた時代、戦後の混乱は、小学校に入った時代から急速に…

風致と風景 風景計画

風景計画の技術は、視覚空間の操作として成立するとしておくとして、計画の目的設定は困難である。そのため技術そのものの確立を難しくしている。目的設定の困難さの原因は、風景の知覚が主観的であることである。主観的とは、注意を向ける視線が人により異…

場所と場面の構造 災害の危険

伊那谷の活断層の危険について北澤先生の講演が行われた。地殻変動と地質構造、地形形成の年代的な変遷の一端に現状の地形があり、活断層による直下型地震の痕跡は発見されていないが、東南海沖地震の発生の可能性は大きく、その影響は伊那谷に及ぶことは必…

ゴミ処理施設

ゴミ処理施設の受け入れは各地で難航するようである。専門家の言では、地元受け入れに数年を要することはざらであるとのことである。圏域内からゴミを出さないで処理する原則は美濃部知事の時代に東京で生まれたそうである。これも受け入れ用地に難渋しての…

風景の主体 グリーンツーリズム推進委員会

毎月1回、富県グリーンツーリズム推進委員会が開かれる。今回は12月に行われた炭焼き体験の反省会と次年度計画策定が議題であった。たかずや炭の会は炭焼きを趣味として十数人の会員で運営されている。その炭の会が主体となって炭焼き体験が行われた。参加者…

場所と場面の構造 住生活基本計画

住生活基本計画は平成20年から30年の今後10年間の計画である。10年後の住生活のヴィジョンはいかなるものであろうか?少子化、超高齢化社会の進行が課題となる中で、住生活の量から質への転換が方向として考えられているが、質への転換は10年後には実現しそ…

場所と場面の構造 道の空間

道は人々の移動のために作られた通路である。定住し、居住の場から目的もって出発し、出かける場合、目的地に向かう移動が必要となり、道を通路として利用する。そして、目的の行動を終えて、帰路につき、居住の場に回帰してくる。散歩は目的地のなく、回帰…

風景の要因 水の作用

水は川の流れ、湖や海の水面となる風景の要素である。しかし、液体から気体、また、固体へと変化して地表から大気、天空へと上昇し、雲となり、天空から、雨や雪となって地上に戻り、地表を流れ、集まり、あるいは地下に浸透し、と大気と地表を循環している…

風景の要因 大気の作用

大気の作用を直接感じるのは風であり、視覚的に目に見えるものが、煙、雲、天空である。また、匂いを感じさせ、音を伝える。大気の温度の変動は、寒暖として感じる。また、光を透過させ、光の性格を変質させる。何よりも呼吸する上で体内に取り込まれ、息と…

風景の要因 陽光の作用

視覚は光線刺激に対する反応であり、陽光によって事物が知覚される。地球の自転によって昼と夜による、光と光の欠除の循環が生み出される。朝、昼、夕の陽光の角度の変化は、陽光に対する事物の照射面と陰影の角度を変化させ、事物の立体性を際立たせる。陽…

風景の要因

風景の要因として重力を上げたが、風景要素の形態や変化、要素間の関係に作用する要因となるものである。風景を知覚し、理解しようとする時、その風景に内在しているものが何かを究明しようとする。風景画家はその究明を絵画に表現する。それぞれの画家はい…

場所と場面の構造 地方都市の居住環境

現在、地方小都市の居住環境は、深刻である。広域合併により、過疎山村まで含む都市域が形成され、市街地の空洞化、郊外の乱開発、農村地域の衰退、そして、衰退する山村地域までが含まれるようになった。今後、10年で予想される人口減少と高齢化の進行によ…

風景の要因 重力の作用

容量の大きさと質量の大きさを重いと感じる。容器の大きさは空間の広がりを示し、そこに物質が満たされた時に重量が生じる。こんな日常の重さを、力学的にとらえて、万有引力の法則として体系づけたニュートンはなんと偉大なのであろう。体系づけられた力学…

場所と場面の構造 里のイメージ

山から下りてきた時、里を感じる。人を感じるといったらよいのかもしれない。人気のない山奥は寂しい。それは、自分を里から来た人間と感じているからであろうか?山になじみ、山の様々な事物に興味を覚え始めると、山奥は賑やかになる。里にも山里があり、…

場所と場面の構造 山のイメージ

山のイメージは、様々なイメージを喚起するのではないだろうか?日本では山地の占める割合が大きく、平地が少ない。平地が農業や居住に適した場所として利用されやすいのに対して、山地が急峻さを増すほど利用しにくい場所として森林が維持されることが多く…

場所と場面の構造 都市のイメージ

都市のイメージの題名の著者はケヴィン・リンチであるが、空間計画の展開のために環境心理学の基礎を持った研究を行うことによって、環境の認知に大きな貢献を行ったとされている。イメージ・マップ法などの端緒を作るものでもあった。 松本市の都市計画の関…

森林風致 アカマツ林の樹形

信州にはアカマツ林が多い。西日本育ちにとってアカマツの樹形は、変に曲がっていたりして、幹が通直なアカマツを見た記憶がない。私の生まれた四国の山では、戦後の山地の荒廃もあって、小さなアカマツが疎らに生えた状態を思い浮かべる。信州に来て、大き…

風景の主体 生活者

私は今目覚めて、服を着て、布団をたたみ、ゴミを出し、食事を作って食べ、食器を洗いというように、生活者である。その生活の大半は住居内である。生活するマンションの住人もあまり、住居から顔を出さない高齢者が多いが、駐車場の自動車が8時過ぎには少…

風致と風景 囲繞景観の空間スケール 

眺望景観は囲繞景観の空間スケールが広大なだけであり、風景の知覚における眺望の開放感は、囲繞の空間スケールによって微妙に相違してくる。生駒谷と松本平で対比を感じた。 生駒谷平群町からの葛城、金剛山系の遠望 山系を縦に眺めているために孤立した山…

風景の場面

風景の場面は、風景を知覚する主体の生活時間と場所の空間によって構成される。場所は生活における行動の位置であるが、その行動の中心となる空間は居住の場である。生活時間の内、睡眠、食事など、1日の半分近くが、戸内空間で終始するとすれば、残りの半…

森林風致 アカマツ林の盛衰

既に多くの人が述べていることであるが、アカマツ林は松枯れ病のために衰退している。伊那谷では最近になって上伊那でアカマツの枯死が目に付くようになり、その対策が講じられるようになった。しかし、アカマツの間伐が行われることが少なかったために、ア…

風致と風景 生駒山地

今、姉夫婦の家から生駒山を眺めている。姉夫婦と父の家族は、1年前に越して以来、西側に見える生駒山から信貴山につながる山並みと空の変化を楽しんで暮らしている。生活と風景とはいかなる関係にあるのだろう。 ハワイの高級住宅地は山腹に開かれ、下方に…