2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

風致林施業の継続

はじめに 施業林は木材生産の目的によって施業方法が選択されており、様々な施業方法がある。戦後の植林、拡大造林における林種転換における造林は、当時の林業政策であったが、施業林の成立を目指したのであろうか。植林された林木が成林し、収穫期に達して…

地域景観協議会

はじめに 長野県内には各地域の地域景観協議会があり、それぞれの地域の景観形成に関連する団体が集まって施策を協議することになっている。私は一つの地域の協議会の学識者として1年間に一回の会議に出席させてもらっている。景観活動を行っていないで、高…

日本の庭ことはじめ6 デザイン論

はじめに 岡田さんの著書は庭園史の本として位置づけることが出来ないことは明らかである。庭園を鑑賞するための本でもない。庭園デザインの本と言ううことは出来るが、単なる庭造りではなく、庭造りに根拠を見出そうとする本といえるだろう。庭づくりは誰で…

新月の伐採

はじめに 新月に伐採した木材は、材質が良いという話があるということを大工の棟梁が話していた。棟梁も特に新月の木材を使ったわけではないので、実際は分からないらしい。何故そういわれるのか、また、どの程度、材質が良くなるのかも定かには分からない話…

森林の個性

はじめに 森林を林相という言葉で特徴を示すのは思い切った方法だと感心した。子供の頃の森林は木の生えている場所であり、一本一本の木が特徴的だった。いや、特徴的な木を見つけるだけで、森はただ未だ知らない木のある広がりであって、森を見ることは無か…

計画者の挫折

はじめに 現在は、計画の時代と言ってよいかもしれない。行政体において様々な委員会があり、構想計画、基本計画、事業計画が検討されている。委員会は行政体の作った計画を検討し、科学的、民主的決定のお墨付きを与えるものである。しかし、それらの計画は…

山村の未来に残す環境

はじめに 世界遺産登録に指定されるために運動を起こしている地域はいくつもあるであろうが、すでに指定された地域は妥当な感じがする。これに対して、未だ指定されていない地域には何か難点があるのだろうか。また、世界遺産に指定される意味とはなんだろう…

若木の空間

はじめに 森林の大面積皆伐が少なくなって久しく、若木の林は小面積か、山火事跡地、耕作や開発放棄地に見出しているのだろう。里に近い林は、草地からの推移はアカマツ林となり、アカマツの衰退とともに広葉樹林となっている。また薪炭林や広葉樹の皆伐地か…

枯れ枝の木工

はじめに マツは密生した林では早くに枯れ上がり、下枝は高くついている。その下に太い枯れ枝が残っている。その枯れ枝を切ると、年輪が細かく詰まっていて、中心は赤く硬い部分が見られる。幹にも同じ赤味があり、年数がたつと外縁に広がっていくそうである…

巨木の空間

はじめに 小田原のI氏に、I氏の所有する伊那の森林の手入れを任せてもらいたいとお願いしたところ、快く承諾をしてくれた。さらにI氏から「神社は面積が70アールありシイの巨木が22本もあり昔から「椎の木森」として有名ですが手入れが全く行われず竹が…

近代工芸運動の意味

はじめに ウィリアム・モリスの近代工芸運動が、日本では民芸運動へと影響した。日本の江戸時代の工芸は高い水準に達して、ジャポニズムの影響を及ぼしたのに、日本では伝統工芸を衰退させ、民芸運動によって再評価されることになった。日本の工芸は職人の高…