2011-10-01から1ヶ月間の記事一覧

50年まえの北海道ガイドブック

はじめに 私が大学に入学したのが昭和35年だったから、今から50年前のことで、1960年日米安保改定が問題であった年で、高度経済成長のための所得倍増政策が開始された年だった。昨年、今年と北海道に出かけたが、学生の時代とは全く異なる北海道の様…

村から国への共同体論

はじめに 人間社会の共同体論については、マルクスや日本では大塚が論じてきた。歴史の基層をなす共同体がどのように移行したか、その共同体の移行とともにどのような上部構造たる国家が生起したか。今西は国の成立における共同体の構成を論じている。残念な…

新時代の到来

はじめに 日本のみならず、世界各地に危機的状況を見出すことができる。アフリカ、アラブ、EU、アメリカにおいて。これらの危機を乗り越えて新時代の到来は可能なのであろうか。既存の秩序が行き詰まり、危機はその行き詰まりから、生じているのに、その危機…

クリーンセンター、リサイクルセンター

はじめに ゴミ焼却場の設置は、該当地区の住民に環境悪化をもたらす点で設置反対の運動が起こることがある。しかし、現在の市民生活に不可欠のものであることは、誰しも理解を示し、分別回収にも協力を惜しまない人がほとんどである。以前は庭に焼却炉があり…

観光資源としての風景

はじめに 観光旅行の動機は、見知らぬ地域を体験したいということであろうが、日常生活を離れてゆっくり過ごしたいという保養の魅力もある。見知らぬ土地の体験は探検であり、その体験を報告することで発見の栄誉があるだろう。しかし、探検旅行は苦難が伴う…

景観とイメージ

はじめに イメージは心に描かれる視覚像であり、現実の知覚によってその相違が是正されて真実の知覚が確信される。現実に知覚されない限りは、イメージであり、それは幻想かもしれないという懐疑の中に置かれている。現実に知覚している対象でも、一瞬の知覚…

津波から残った海岸林

はじめに 陸前高田の被害は凄まじいものだった。災害の跡を訪れて、普段外海の波を和らげる湾の地形が、津波の力を増幅して大きな破壊力を発揮したことを実感した。内海に面して安全と考えて暮らしてきた市街地の人々、その市街の無残な変わりようは、人々の…

庭園と花壇

はじめに 園芸と造園の協力は大阪花博で見られるが、庭園に花壇をつくるのに違和感がある。花壇は洋風のもので、日本庭園には合わないからなのであろうか、ほとんど日本庭園で花壇を見かけたことはない。花壇ではなく野草園としててなら日本庭園にも見られの…

近郊の里山

はじめに 松本市街に近接して農村地域が広がり、北と東、南は山間地につながっている。先日、北の地域まで車で出かけた。山林を使っても良いと言う人を紹介してもらったからである。山林の所有者は北の地域が故郷で学歴を積んで、専門家として活躍し、現在は…