2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

恒続林の条件と造成

はじめに 恒続林は森林美を実現し、施業林の美を追求する森林美学と一致する。今田によれば、森林美学の目標は功利と美と調和であるという。そして、その目標は恒続林によって実現するという。森林経営者は、林木の成長を収穫を目標に、日々、森林を見ながら…

森林と林道開設

森林利用にとって林道開設は不可欠なものとされている。大型林業機械の導入が、伐出作業の効率化のために普及してきている。機械の導入には作業のための林道が必要となり、その林業機械を移動させる幹線道路も必要とされる。 1970年代の林業には、自動車の普…

森林の機能と生態系サービス

はじめに 森林は利用されなくなり、放置され、都市の生活環境の改善のために樹林の機能に期待される状態となって久しい。わが国では、戦後、植林と天然林の回復で、有史以来の森林蓄積を保有しているとも考えられる。開発によって森林が破壊されていた高度経…

南アルプスの山村景観と風景

はじめに リニア中央新幹線の直線ルートが経済効果から国土交通省交通政策審議議会中央新幹線小委員会で確定してことが10月21日の新聞で報じられた。路線は甲府から飯田まで南アルプスを貫くことになる。経済が停滞し、国債赤字解消のために公共事業も縮小す…

近隣生活空間への意識

はじめに 住宅地を散歩して、工夫されたデザインで手入れが行き届いた庭を多く見ることは散歩の楽しみである。早朝には散歩する人、ジョギングする人に行き会い、やがて、通学や通勤の人々が行きかい、少し遅れて、犬を連れた人に行き会う。 住宅地の住人の…

放棄桑畑の森林回復

はじめに 旧八坂村の放棄桑畑の森林回復にK氏が取り組んでいると、S氏に連れられて出かけきた。クズに被われた桑畑で桑が枯れている姿に、クズの猛威を感じた。山村の生業に養蚕業が栄えたのは明治になってからであろう。山地を桑畑に開墾し、山村も新たな経…

ゴミ焼却処理場の建設位置を巡る論議

はじめに 長野県下の各広域連合地域でゴミ焼却処理施設の建設が課題となっている。2年前に関わった位置選定の検討委員会に関して、新聞記者から検討項目に関する問い合わせが会った。ゴミ焼却処理施設の建設の検討庫目に住民の合意形成を加えなかったのは、…

地域景観協議会

はじめに 景観法の施行とともに、地域に景観協議会が発足した。3年前のことである。協議会の主幹は各地方事務所の住宅課である。長野県の景観行政は冬季オリンピック、長野開催を契機にはじまった。すでに、バブル経済が終焉した時期で、期待された観光産業…