場所と場面の構造 生活環境

 主体とは自己意識によって行動する人間ということにしておく、主体の行動は生存のための諸活動が中心であると考えられるから、行動の基本は生活といううことになる。生活する上で、関係する環境の総体が生活環境であり、様々な行動の場所となる環境が含まれる。生活のために環境の改変、環境への対処が生まれる。住居、衣服などがそれである。1日単位の生活時間で考えれば、居住環境を中心にして回帰する生活圏が考えられる。日常生活圏として行動が日々繰り返され、環境との関係は密である。この生活圏を地図として示し、行動の場所や動線を示して把握する調査方法がある。近隣の主体毎の生活圏を調査し、より大きな範囲の作成された地図上に写して示すと、行動圏の重複した図が出来上がる。こうしてできた共同の生活圏から生活行動の集中する場所を見出す。行動の集中する場所は近隣住民の生活に共通の意味(行動)をもった空間と判断できる。逆に多くのひとが集まる場所を見出して何故集まるのかを問うこともできるだろう。