雑草の風景

はじめに
 土田先生が以前、著書となった帰化植物の図鑑を下さった。アルプス公園や近くの墓地に雑草が目立つようになったが、帰化植物も多くを占めている。墓地はこの春に再整備がされ、芝生が張られた場所に数種の雑草が侵入し、芝生を弱らせようとしている。かって霧ケ峰で高原のニッコウキスゲの景観に観光客が増大し、踏み荒らして裸地となった場所から、ヒメジョオンなどが増殖していった。自然保護の住民団体、東京から学生なども来て、毎年、除去作業が行われていたことがあった。私もその時からヒジョオンの除去に加担している。

 裸地の隙間ができたことが、雑草侵入の原因なのであろうから、草原の踏み荒らしや土地の造成は、雑草侵入の好機となる。アルプス公園も芝生や植栽した潅木なども生育が盛んであるが、造成初期に侵入した雑草が盛んに繁茂している。ビーバーによる草刈は、雑草の繁殖を助け、その繁殖を持続させている。何故なら、ヨモギなどの在来種の繁茂を同時に抑制するからである。
芝生の雑草除去
 雑草が繁茂していない段階でも芝生には、平滑な芝生の景観を損なっている。やがて、繁茂して雑草景観に変わるからである。芝生景観にとって芝生以外は、すべて雑草である。私はまず、ヒメジョオンなど高い雑草を散歩の道すがら除去する。次に低く横にはびこるスギナなどの雑草を除去する。芝生の草刈の頻度が高く、低く刈っているので、そんなに心配することはないのだが、いつも見て歩くのに、芝生の広がりを楽しみたいからのお節介である。ヒルガオヤグルマソウビオラなどは残しておいて、芝生に草花の群落が点在する彩りが生まれるのも楽しみである。道行く人は、そうした芝生景観を楽しんでくれるのであろうか。
アルプス公園の潅木植栽地や路傍の雑草の除去
 多くはヒメジョオンで潅木の縁や間から突き出てきて、潅木を覆い隠してしまう。背丈に近くなり、公園の景観を損なっている。目だってくれば引っこ抜けばよいので、労力だけで簡単である。昨年から気をつけているので、大分少なくなった。潅木が繁茂してきてヒメジョオンの生育地を少なくしているので、来年にはヒメジョオンは公園景観に目立たなくなることを期待している。
ヒメジョオン
ブタクサ