風致間伐と伐採作業

はじめに
 昨日、清水氏の風致間伐の実行の提唱に協力して指導して下さる森林技術者の方と実行現場への参加者によって伐採作業が行われた。清水氏と私は運営、森林技術協力指導は大学と県の専門家の3人、参加者は4人の構成であった。まず、専門家のご協力に感謝を申し上げます。参加者の御努力と熱意の労を労います。同時に清水氏の提唱と努力が成功裏に実現し、報いられたことを喜びます。また、異なる分野の風致間伐を巡る交流の場が生まれたことを喜んでいる。

間伐と伐採の指導
 伐採はチェーンソーによって行われるために、まず、チェーンソーの扱いについての指導書に基づいて説明をしていただいた。エンジンの掛け方、チェーンソーの性能と性格、使用上の注意の説明を受け、実演によって示していただいた。次は伐採における、伐採方向の見極め、傾斜と伐採方向、伐採上の確認、注意の説明があり、1本の木の伐採の実演が行われ、参加者は作業着を着衣して、指導を受けながら作業にとりかかった。
 間伐は、残存木を避けての作業であり、倒す方向を見極めることが大切である。見極めて、倒す方向に切り口をつけて、追い口で切っていく、やがて、つるの部分を残す程度に切ると静かに倒れ始めた。そして、芯のつるを軸にしてそれを折りながら倒れていった。しかし、残存木の狭い隙間に倒すことは困難な作業であり、熟練した技術者でも10%は懸かり木でうまく倒れないことがあるそうである。実習においては、何回も懸かり木が生じて、専門家の手を借りなくてはならなかった。縄で引いたり、それでも駄目な場合は、さらに上部で伐採するといった作業で伐採された。
 伐採木は樹冠の部分の枝払い、適度な間隔で丸太切りを行う必要がある。木材として使用するには、乾燥が必要で葉をつけたまま2ヶ月ぐらい放置して乾燥させてから、枝払い、丸太切りを行う。丸太切りの間隔は、1.8mプラス、4m材、8m材と使用目的によって伐採間隔が決められる。建築材よりも細い伐採木は薪に使用できる。50cmぐらいに丸太切りして処理し、集めて乾燥して利用することにした。これらも、チェーンソーを使用する。

風致間伐の目的と方法及び効果
 伐採で明るくなった森の中に、伐採木の丸太を四角に並べて、真ん中にビニールシートを敷いて、そこに、中華の盛り合わせを置いて、皆で集まって弁当に取って食事をした。少し、静かになった森では、互いの声が通って、話が弾み、傍らで鳥の声が、あちこちから響き渡った。
 間伐をなぜ行うかの説明をしていただき、加えて、風致間伐が質的間伐で林木を等級に区分すること。ポステル式間伐ではどの等級を伐採し、また、残すかの方法とその効果の説明を行い、清水氏の風致と林内環境と森林構造の関係によって風致の評価と森林構造の手入れによる風致向上の関係が示された。これらについては、いずれ、清水氏のブログで記載されるだろう。