戸内空間の構成 

はじめに
 建築というより、住居にとって外部環境を遮断し、戸内空間を創りだすことが問題であるのだろう。シェルターとなる屋根、壁の外面に対して、内部空間は天井、壁、床によって構成されている。内部から外部に開閉を調節できる扉、窓がつけられる。内部がさらに壁によって部屋に区切られ、内部空間が作り出される。部屋と部屋、外部への通路空間が作られ、部屋と通路による空間機能の分化が行われる。
 内部空間の機能分化は、生活改善における底辺の生活スタイルの確立と関連したのであろう。日本でも間取りが社会的問題となるのは、集合住宅の供給と関連している。単なる避難所の住居が人間的に住むための場所に転換する社会的必要によったのであろう。
 さらに、その住居及び生活自体がが芸術的であることを主張し、実践したのがアート・アンド・クラフト運動であり、ウィリアム・モリスらの主張にあるのだろう。その運動は田園都市にも連携している。無機的な建物と生活の有機性と結合して住居として機能するのであろう。質素で簡潔な生活が求める人間的な住居とはどんなものなのであろうか。その住居が人間的生活を生み出し、人間的とは何かということを教えてくれるのであろう。
 自らに還れば、無駄なものの散乱している住居である。
 インテリア―
 建具と家具 器具