新月の伐採

はじめに
 新月に伐採した木材は、材質が良いという話があるということを大工の棟梁が話していた。棟梁も特に新月の木材を使ったわけではないので、実際は分からないらしい。何故そういわれるのか、また、どの程度、材質が良くなるのかも定かには分からない話だが、木が長年育ち、その木を伐採して利用するのだから、物言わぬ木に感謝や、神秘的な働きを期待してもおかしくは無いだろう。森と共に生活があり、木と共に暮しがあるようなら、木に感謝し、森を尊重することだろう。木材が単なる商品でしかないことに、何か違和感があり、それが新月の伐採の話を生み出したのであろうか。誰がどこで言い出した話だろう。この話は清水さんによれば相当広がって、とある研究所で比較検査を行ったことがあるとのことである。

新月の意味
 海の近くに住む人は、新月の満潮と干潮はいつも経験していることだろう。重力と反対の引力の作用が、新月には太陽と月が合力し、潮を持ち上げる。しかし、地球の自転とともに、夜の満潮の場所は移動している。海水は大きな波動を伴い、海岸に押し寄せる海流のように見えるのだろう。この月と太陽の引力の作用が重力を打ち消すように働いているとすれば、われわれも少し軽くなるはずである。一方、新月の反対側では逆に重力と引力が合わさって重くなるのであろうか。一日で軽重の差が最も大きくなるのが新月の時期で、それが、ほぼ月に一回生じることになる。天文学に照らして計量的に考えねばならないことなので、つまらぬ憶測はこれぐらいしておくが、こうした重力の変化が樹木にも作用するのであろうか。
 誰かご存知の方があれば、この神秘的な作用を科学的に教えてもらいたい。