森林空間と庭空間の手入れ

はじめに
 森林に行けば、何か気持ちよさを感じ、また、その気持ちよさを害している要因を除きたいと思う。突き出した枝が歩行の邪魔になれば、その枝を除こうとするは誰しもであろう。ゴミが落ちていれば拾い、野草がササに埋もれようとしていれば、ササを刈ってその野草を救いたいと思う。そこで、ゴミを入れる袋や枝を剪定する剪定ハサミ、ササを刈り払うカマなどを持っていれば、手を貸すことが出来る。しかし、倒れ掛かった木を除く作業となれば、簡単な鋸ではすまなくなる。また、森の範囲が広がれば、個人では無理となる。個人で出来る作業は限られている。それでも、個人が感じる範囲で、歩道周囲の突き出た枝に手を入れるには、剪定ハサミが結構役立つ。実のところ、これは、個人的な庭の手入れの範囲である。 庭であれ、森であれ、気持ちよさを個人的に感じて鑑賞し、その気持ちよさを阻害する要素を改善しようと手入れするにしても、それは、瞬間的な感性であり、環境の改善に大して役立つ行為ではないかもしれない。