公園林施業の計画

はじめに
 公園内の森林を管理する上で、広大な区域を毎年、全域を見てまわって、管理することは困難である。その結果、利用区域に接して、目に付き、問題となる箇所だけの応急処置に終始することになるのではあるまいか。
 森林で問題となる点は、倒木、枯枝の落下などによる危険性が第一である。また、倒木とともに崩壊が生じれば、下方に人家がある場合に災害を誘発することになるかもしれない。また、公園利用上から、藪の繁茂による通行の支障や、見苦しさなどの支障である。これらは、森林が健全であれば、ほとんど避けることができる問題である。森林が健全であることによって、公園管理としても労力を軽減できることになる。
 森林が健全であるために、収穫を伴う森林施業が必要となる。森林の収穫と育成は、やりようによって両立でき、また、その作業は、毎年、全面積を対象にするわけではなく、輪伐期と区画の区分にしたがって、収穫は数十年に1回、間伐などの保育と収穫は10年に1回で良いことになる。広い区域も数十分の一の収穫作業と十分の一の保育作業で達成でき、また、公園利用のための管理は、歩道などの施設周辺に限ることが出来る。
 以上のような公園林施業のために長期的に一貫した施業計画が必要である。また、森林の健全さが目的ではなく、収穫を目的として、その結果、森林が健全で、美的になりうる点で、収入面の期待が大きく、公園管理の予算に編入することができる。収穫は直接的には、市民に還元することによって、労働力の提供を期待することが出来る。このような、森林経営計画のもとで、森林施業の実行が可能となるだろう。

公園林の管理区画

面積、境界
区画内の林相と施業方法
1年間の事業量と内容
公園林経営組織と経営内容