景観と経済

はじめに
 景観計画は経済的にも、良好な環境か外部からの居住を促し、地域を経済的に発展させるというように、両立するものと考えられ、期待さされていた。しかし、現実的に工場誘致を行うのに、景観のための建設制限を行うことで障害が生じるという問題が生じてきた。居住環境として景観がよくても、生産環境に折り合いがつかなくては、誘致ができないというのである。景観計画が理想を求める議論から、現実的な利益に目を向けた異論が生じてきたわけである。これを乗り越えなくては景観計画は現実的ではなかったのである。さてどうするか?どうなるか?
 景観の質が人工的であれば、工場の機能的形態と象徴的な配置やデザインは景観を形成するものとなるのだろう。しかし、自然的なものを優先するとなれば、人工的な景観は排斥するすることになる。自然環境を少し破壊して、人工的な建設物を制限して設置することが、景観調和と言えないことは明らかである。景観規制はそうした点で基本的な景観計画の解決策とは言えないようである。