林分構造

はじめに
 森林は林木が一様に広がっているのではなく、単位となる林分によって区分されている。これは、一様に植栽された人工林では見分けられない。また、天然林でも幼齢林の段階では、一斉に更新したした状態では見出せない。林冠が閉鎖し、隣接木が競争関係となって、優勢木、劣勢木の差が生じてくると、優劣の林木間に優勢木の樹冠を中心とした群が生じてくることによって、形成されるようである。
劣勢木は優勢木によって被圧されて生じ、優劣の差が一律な一斉林でも林木間の競争関係として顕著となることで、林冠に区分が生まれ、その区分された林冠を構成する林木の群が林分となる群となるのであろう。劣勢木が消滅すると、優勢木による森林となり、その林冠が切れ目無く連続すれば、巨木林となっていくのであろう。

林冠群
 森林の空中写真は林冠だけしか見えないので、林内の森林構造は林冠の状態から、想像する他は無い。空中写真の林冠は樹冠によって構成され、樹冠の形、色彩から樹種の予測ができるのであろう。