森林風景の再生 荒廃森林の手入れと利用

 地目が原野とある土地は草刈り場として利用されていたのであろうか?特に植林されものではないのであろうが,ニセアカシアが育ち,大木となって倒木も生じて,荒廃した自然林の様相を示していた。クヌギケヤキ,サクラなども生育し,下層にカエデ類なども生じて,自然林への移行の可能性が見えているが,ニセアカシアも再生し,木々にフジがまきつき,下層も草本のツル類とノバラの繁茂で立ち入ることも困難な状態であった。一部にマダケの竹林があるが密生し暗い状態でそこからクマザサが広がり,他の樹木を寄せ付けない林床を作っていた。

 数年前より,竹林の整理から始めた,フジの除去に取り組んで行った。ケヤキの巨木などを育成しようと森林手入れの専門家に依頼して,巨木のニセアカシアの除伐とケヤキのツルの除去,枯れ枝の整理を行って行った。3年前より,助成金を得て,倒木の激しい山麓部に道を開け,倒木を脇に押しやった。道の周辺のニセアカシアを伐採し,ササを刈払い,アジサイを花木として植栽し,他の樹木も植栽した。枯れ木や倒木は玉切りし,マキに利用して除去していった。

 今年の秋,昨年,伐採したニセアカシアの巨木の玉切りを取り出そうと山に出かけた。竹林が繁茂し,アレチウリが絡まり,道も通れない状態になって,道沿いの竹から除去していった。伐採した竹は農地の作物の支柱になるように枝払して道脇に寄せて道を通れるようにした。ササも茂っていて,玉切りを探すにも,ササ払いを行う必要があった。林内の竹が樹木を突き抜けて広がって生育しており,これも除去する必要があった。ニセアカシアの切り株に辿り着くと,萌芽が背丈の倍にも伸びて,無数に茂り,棘をむき出しにしている。これを刈り払って,やっと,玉切りの山に近づくことができた。上から下に転がして,道際に落としていった。軽トラに積み込んで,薪割り機のそばに降ろしていった。わずかな面積だが,今手を入れた山腹は木々が爽やかに生育しているように見えた。さて,明日からは冬に備えて薪割りというわけだ。